津波 2011 3 13
世界の人たちは、こう思ったでしょう。
「巨大地震とはいえ、もともと備えがある地震大国の日本で、
どうして予想外の大きな被害が出たのか」
今回のケースでは、地震による被害よりも、
津波による被害の方が、圧倒的に大きかったからです。
それでも、世界の人たちは、こう思うでしょう。
「日本は、津波に対しても、十分な備えがあったはずである」
今回の津波の高さは、公式には、最大で7m強となっていますが、
実際には、地形によっては、
高さ10m以上の津波が押し寄せたと推定されます。
津波は、高さ2mでも、木造家屋を全壊させます。
高さ10m以上の津波は、想定外の破壊力があったのです。
さらに、世界の人たちは、こう思うでしょう。
「日本は、地震が多く、津波が予想されるのに、
どうして、強力な堤防を築かなかったのか」
確かに、津波に対する堤防はありましたが、
すべての海岸に、高さ10mの津波に対応する堤防を築くことは、
現実的ではないということです。
高さ10m以上の堤防を築くことは、
海岸線に巨大な要塞を築くようなものです。
津波に対しては、海岸から遠ざかるしかないと思います。
今回の場合は、住民が、これほど巨大な津波が来るとは思わなかったため、
避難しないで、自宅に残っていた人も、多かったかもしれません。
「高さ10m以上の津波が来る」と警報すれば、
住民は急いで避難したかもしれません。